2026/2/27
健診で尿酸値が高いと言われた方へ│尿路結石との関係を泌尿器科の視点で解説
いわさ泌尿器科クリニックです。
健康診断の結果で「尿酸値が高いですね」と指摘されたことはありませんか?
尿酸と聞くと「痛風」を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、尿酸は関節だけでなく、腎臓や尿の環境にも関係しています。
とくに泌尿器科の立場から見ると、尿酸は「尿路結石」と関わりの深い物質です。
本記事では、尿酸値と腎臓・尿との関係について、泌尿器科の観点からご説明いたします。

尿酸値が高いとはどういう状態?
尿酸は、体内でプリン体が分解される過程で生じる老廃物です。
血液中の尿酸値が7.0mg/dLを超えると「高尿酸血症」と呼ばれます。
自覚症状がないことも多く、健診で初めて気づく方も少なくありません。
高尿酸血症が続くと、関節に尿酸結晶が沈着して痛風発作を起こすことがあります。
また、腎臓に負担をかける可能性も指摘されています。

尿酸と尿路結石の関係
尿酸は血液中だけでなく、尿の中にも排泄されます。ここで重要なのが「尿のpH(酸性・アルカリ性)」です。
尿が酸性に傾くと、尿酸は溶けにくくなり、結晶化しやすくなります。この結晶が集まることで「尿酸結石」が形成されることがあります。尿路結石の多くはカルシウム結石ですが、尿酸結石も一定の割合を占めています。
さらに、高尿酸血症の方では尿中の尿酸量も増える傾向があり、結石形成のリスクが高まると考えられています。加えて、水分摂取が少ない場合は尿が濃縮され、より結石ができやすい環境になります。
つまり、尿酸値の上昇は「血液の問題」だけでなく、「尿の中で何が起きているか」という視点も大切なのです。
こんな症状があれば注意
尿路結石は、次のような症状で発症することがあります。
結石が小さい場合は自然に排出されることもありますが、とくに尿管結石では強い痛みを伴うことが多く、医療機関での対応が必要になります。
予防のポイント
尿酸値が高いと指摘された方は、次の点を意識しましょう。
- 水分を十分にとる:
尿量を増やすことで尿の濃縮を防ぎ、結石形成のリスクを下げます。
- 野菜や海藻類を意識して取り入れる
野菜・海藻・きのこ類は体内でアルカリ性に働く食品とされ、尿の酸性化を防ぐ助けになると考えられています。
- 動物性たんぱく質のとり過ぎに注意する
肉類中心の食事が続くと尿が酸性に傾きやすいとされています。
- 過度な飲酒を控える
アルコールは尿酸値を上昇させるだけでなく、脱水を招きやすくなります。
※詳しくはこちらをご覧ください - 極端な糖質制限・高たんぱく食を避ける
食事や薬物治療については、内科と連携しながら管理していくことが大切です。
結石の既往がある方は、泌尿器科で尿の状態を確認されることを推奨いたします。
※結石の予防法についてはこちらをご覧ください。
まとめ
尿酸値が高いと言われても、必ずしもすぐに症状が出るとは限りません。しかし尿酸は、痛風だけでなく尿路結石とも関係しています。
「血液の数値」だけを見るのではなく、「尿の環境」にも目を向けることが大切です。健診で尿酸値の上昇を指摘された方は、症状がなくても一度医療機関で相談し、ご自身の健康状態を正しく把握しておくと安心です。
将来のトラブルを防ぐためにも、早めの対策を心がけましょう。
泌尿器のことで気になる症状がありましたら、お気軽にクリニックまでご相談ください。
※病気の症状等に関しては、下記のページをご確認ください。
