2026/1/20

尿検査からわかる腎臓の異常|たんぱく尿・血尿が示す病気とは

いわさ泌尿器科クリニックです。

腎臓は、「血液をろ過して老廃物や余分な水分を尿として体の外に排泄する」働きを持つ臓器です。さらに、体内の水分や塩分のバランスを保ち、血圧の調整や赤血球をつくる働きにも関わるなど、私たちの健康を支える重要な役割を担っています。

しかし、腎臓の病気は初期にはほとんど症状が出ないことが多く、自覚がないまま進行してしまう場合があります。

尿検査は、「尿が腎臓でつくられる過程」すなわち腎臓の状態を反映した検査であり、腎臓の異常を早期に見つけるための大切な手がかりとなります。

本記事では、尿検査からどのような腎臓の異常がわかるのか、また健診で異常を指摘された場合にどのように対応すればよいのかについて、ご説明いたします。

腎臓の構造尿の変化

先述のとおり、腎臓の最大の役割は血液をろ過し、必要なものを残し、不要なものを尿として排出することです。

腎臓の中には、

  • 糸球体(しきゅうたい):血液をこす「フィルター」の役割
  • 尿細管:必要な成分を再吸収・調整する管

という2つの重要な構造があります。

これらの機能のいずれかに異常が起きると、尿に含まれる成分が変化します。
では、成分はどのように変化し、どのような病気がわかるのでしょうか。代表的な例を以下に示します。

尿検査でわかる主な異常病気

  • たんぱく尿(尿蛋白)

    尿にたんぱく質が多く含まれる状態で、腎臓のろ過機能(糸球体のフィルター)が低下し、本来なら尿に出ないたんぱく質が漏れ出ていることを示します。腎臓の「入り口」の異常を示唆します。

    【代表的な病気】

  • 血尿(尿混血)

    尿に赤血球が混じっている状態で、腎臓そのもの、または尿路(尿の通り道)に異常がある可能性を示唆します。肉眼で確認できる場合と、検査で初めてわかる場合(顕微鏡的血尿)があります。

    【代表的な病気】

  • 尿糖

    通常、糖は尿細管で再吸収されるため尿中には出ません。しかし、血糖値が高い場合や、尿細管の再吸収能力が低下している場合(腎臓の調整機能に異常がある場合)には、尿に糖が検出されることがあります。

    【代表的な病気】

尿検査だけではわからないこと

尿検査は、腎臓の異常を知る手がかりになりますが、病名や重症度を確定することはできません。

腎臓の働きそのものは、血液検査で測定するクレアチニン値やeGFRによって評価されます。必要に応じて、超音波検査などの画像検査を組み合わせ、総合的に判断します。

健診で異常を指摘され場合 / 受診のタイミングについて

一度だけ軽度の異常が出た場合、再検査で問題がないことも少なくありません。

しかし、

  • たんぱく尿や血尿が続く
  • たんぱく尿と血尿が同時に出ている
  • 高血圧や糖尿病がある

といった場合には、早めの受診がすすめられます。
まずはかかりつけ医や内科、必要に応じて泌尿器科や腎臓内科で相談するとよいでしょう。

おわりに

腎臓の病気は、進行してからでは元の状態に戻すことが難しい場合があります。
尿検査は、腎臓からの重要なサインを教えてくれる検査であり、初期の段階で異常が見つかれば、生活習慣の改善や適切な治療によって進行を抑えられる可能性があります。

健診で尿の異常を指摘された場合は、症状がないからといって放置せず、検査結果を正しく理解し、早めに医療機関へ相談することが大切です。

気になる症状がある場合は、お気軽にクリニックまでお越しください。

※病気の症状等に関しては、下記のページをご確認ください。

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