2016/11/2

冬が近づいてきました:頻尿が気になる季節に

一気に寒さがきつくなり、冬が近づいてきたように感じる季節です。
冬は、頻尿が気になる季節です。
頻尿について再度まとめてみました。

◆頻尿とはどんな症状でしょうか?

頻尿とは一日に何回も尿意を感じ、何度もトイレに行くことは、うっとうしくやっかいなものです。

冬の時期は、多くの服を着込んでしまうので、さらに面倒だなあと感じてしまいます。

頻尿と言っても、一回の量が問題です。排尿時にどれくらいか気にすることが重要です。また頻尿というのは、泌尿器科のさまざまな
病気と関係があることが多い症状の一つです。

◆一回ごとの尿の量はどれくらいありますか?

一日の尿の量というのは、冬場と夏場では夏のほうが少なくなりますが、通常1000cc~1500ccくらいです。

普通の健康な方の場合、一回の排尿の量は200cc~300ccぐらいですから、一日の排尿数は、5回ぐらい。

7回も8回も行くというのは、頻尿と言えます。また、特に夜間頻尿はつらいと感じる方が多いと思います。

最小尿意といって、膀胱が尿意をもよおす最小の量は、100cc~150ccぐら。でも、350cc~400ccぐらいまでは、我慢することができます。

150ccで尿意を感じ始めてから、もう漏れる寸前という400ccぐらいまで我慢できるのです。

もちろん個人差はあります。150ccが膀胱にたまると、尿意を感じトイレに行く方は、1日に10回もトイレに行くことになります。
対して、300ccまでためることができる方は、1日に5回トイレにいくことになり、半分の回数になります。5回という回数の違いは大きいですね。

一般的には、何か夢中になっていれば、300ccぐらいまでは十分ためられるわけですから、150cc以下の量で、ちょこちょこと排尿する方は、泌尿器科での受診をおすすめいたします。

◆頻尿と尿量には関係があります

一日の排尿の回数が多いことを頻尿といいますが、この頻尿というのは、一回の尿の量が多いか少ないかが非常に大切な問題となります。

頻尿は頻尿でも、一回の尿の量が多い場合と少ない場合では、まったく違う病気です。

一回の排尿量が多い場合は、それほど心配はいりませんが、少ない場合には、早急に検診を受けてください。

◆尿の量が少ないと、、、

尿量が1回50cc~150ccぐらいしか出ない、このような方は問題があります。

尿意の感じてトイレに駆け込んでも、50ccぐらいしか尿が出ないために、無理に尿を出そうとするとさっぱりしません。300ccぐらい
排尿したときと、50ccぐらいで排尿したときでは、まったく感覚が
違います。

この症状から考えられることとして、もっとも多いのは、排尿してもまだ膀胱の中に尿が出きらないで、残ってしまっている状態です。
これを残尿といいます。

炎症がある場合は、膀胱の中はカラなのに膀胱が刺激されている状態ですから、排尿後またすぐに尿意を感じてトイレに行きたくなります。

膀胱というのは、普通300ccぐらいにたまるわけです。ところが前立腺肥大症の場合、膀胱の中には常に、尿が何百ccか残っている状態なのです。

特に残尿が多い方の場合には、夜間頻尿といっても、もう夜、眠れないほど頻尿にトイレに行きたくなるつらい症状です。
泌尿器科への受診をおすすめいたします。